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2024年7月30日

日本の夏を楽しもう!

日本語学校 NILSの七夕会レポート

NILSの立地する小郡には「七夕神社」の愛称で親しまれる媛社神社が鎮座していることもあり、日本語教員も学生のみなさんも七夕会には特別な思い入れがあるようです。

今年度2024年4月に日本語教員デビューを果たしたK先生に、7月におこなわれた七夕会の様子をレポートしてもらいましょう!

――初めて七夕を経験する学生もいると思いますが、イベントに先だって、七夕について学習したことはありますか?
織姫と彦星の物語はもちろん、小郡にある七夕神社についても勉強しました。
また、短冊の書き方(縦書きで書くこと)や折り紙も練習しました。星や貝かざり・ちょうちんなど、みんなきれいに作ることができていました。


――先生たちは、どんな準備をされましたか?
6月の初旬から、かき氷の注文や浴衣の状態の確認、各クラスのスケジュール調整などを行い、当日までに先生同士で着付けの練習を行いました。七夕会の前日には校舎のお向かいに住んでいる方と一緒に、その方の山へトラックで笹を採りに行きました。とても大きくて立派な笹をいただきました。

――近隣にお住まいの方が留学生たちを身近に受け入れて協力してくださるのは、ありがたいことですね。素敵な関係を築かれていますね。

つづいて、当日のイベントの流れを教えてください。
まず各教室で、七夕の説明動画を視聴します。七夕とは何か分かったところで、早速短冊に願い事を書いていきます。短冊だけではなく、折り紙で星などの飾りを作ったりします。出来上がった短冊や飾りを笹に吊るしたら、かき氷や浴衣の体験です。浴衣を着て教室や笹の前で写真を撮ったり、クラスメイトと談笑したりと、みんなで特別な時間を共有しました。

――学生たちの書いた短冊と笹飾りが、こちら!

故郷のご家族の幸せや健康を願う、学生たちの気持ちが伝わってきます!日本語の上達や、JLPT合格の願いもたくさん見られますね。

五色の短冊には、それぞれの色の意味にくわえ、五色で魔除けの意味もあるそうです。 また、七夕のもとになったとされる中国の行事「乞巧奠」は、はた織りや裁縫の上達を祈る風習から始まったいわれています。NILSの教員も、学生の皆さんの目標達成を願っています!

――いろとりどりの浴衣がそろっていますが、これだけ集めるのに苦労されたのでは?学生の自前もあるのですか?

七夕会はNILSで毎年おこなっている行事ですので、学生たちが着る浴衣はもともとNILSにあったものですが、歴代の先生方の寄付によるものです。色も柄も様々で、学生もお気に入りの浴衣を選ぶのが楽しそうでした。学生の中で自前の浴衣を持って来ている人はいませんでしたが、「浴衣欲しいです!もっと着たいです!」という学生はたくさんいました。

――学生たちもきれいに着られていますが、先生方みなさん着付けができるのですか?
浴衣を着たことのある先生がほとんどですが、着付けは慣れていない先生が多かったので、七夕会に向けて練習会をしました。練習の甲斐あって、当日は学生も「きれいですね」と喜んでくれました。

――学生たちに好評だったプログラムは?
まずはやはり浴衣体験がとても好評だったと思います。ある学生は、浴衣を着て撮った写真を母国の家族に送ったところ、とても喜んでくれたと言っていました。浴衣と同じくらいかき氷もとても評判でした。クラスによっては、かき氷のトッピングをアレンジして世界に一つのかき氷を堪能し、とても満足げでした。

――K先生にとっても、初めての七夕会でしたよね。学生や先輩の先生たちと一緒にイベントをやってみて、いかがでしたか?
「みんなでいっしょに何かをすると、幸せになりました」という学生の言葉が印象的でした。異国の地でその土地の文化に触れること、さらにクラスメイトとそれを体験するということは学生にとっていい刺激になったようで、とても嬉しかったです。

NILSでは語学学習だけにとどまらず、さまざまな活動や体験をとおして、多角的に日本を理解できるプログラムに取り組んでいます。日本語教員の中には茶道や書道、華道の資格をお持ちの先生、落語家の先生もいらっしゃいます。こういったイベントでは、先生の普段は見られない一面を披露されることもありそうですね。

個性豊かな先生方と学ぶNILSは、学生たちにとってはもちろん、新たに活動を始める新米の日本語教員にとっても、刺激の多い環境ですね!

NILS在学生、修了生の学生インタビューも、ぜひご覧ください。